ミース・ファン・デル・ローエ ”ファンズワース邸”見学記

スタッフのＡです！

昨年のフィリップ・ジョンソンのグラスハウス見学に続き、今年はミース・ファン・デル・ローエのファンズワース邸を見学してきました。

ファンズワース邸はアメリカ・シカゴ近郊、イリノイ州プレイノという街にあります。
シカゴのダウンタウンから電車で行けないこともありませんが、かなり時間がかかってしまうこと、最寄の駅からはタクシーをチャーター（タクシーだけで往復チップ込み100ドルくらいかかるみたいです）する必要があるので、今回、私はレンタカーを借りました。

シカゴのダウンタウンまでの送迎やランチもついてひとり165ドルのプライベートツアーもあるようです。レンタカーが選択肢になければ、総合的にみると165ドルは安いかもしれません。英語が得意でない私は、丸一日英語で会話しなければならないであろうこのツアーはできれば避けたいと思いましたが…（笑）。

ファンズワース邸の公式サイトはこちら。
公式サイトから見学の予約ができます。
2014年現在、見学は20ドル、室内の写真撮影込みだと30ドル（プラス手数料が少々）。
私が予約したのは旅程の関係から、平日の見学でしたが、週末の見学では室内の撮影は禁止のようですので、ご注意を。ちなみに11月のサンクスギビングから４月まではクローズです。かなり雪深いのでしょうか。

予約の他、当日ツアーに空きがあれば25ドル払えば見学できるようです。受付の感じでは、当日10ドルプラスすれば（平日であれば）室内の写真撮影も可能になるような感じでした。（Photo Permitの紙のリストバンドを巻いてくれます）
せっかく日本から行くのに、当日行って空きがないということになると残念なので、できるだけオンラインで予約していくことをお奨めします。

私はシカゴ・オヘア空港から車を借りましたが、日本語で道案内してくれるナビがついていたこと、オヘア空港からすぐ高速道路にのることができかなりの距離の移動が高速道路だったということもあり、それほど運転で困ったことはありませんでした。（シカゴ近郊の高速道路は有料なので、何箇所か料金所を通過する必要がありました。レンタカー屋さんでETCのような機械を貸してくれますのでそれがあれば料金所でストップする必要はありません）
迷うことを前提にしても、オヘア空港から1時間半から2時間見ておけば大丈夫でしょう。

ナビで案内されたファンズワース邸へ繋がる道の手前が工事中というアクシデントがあり、少しあせりましたが、事前にGoogle Mapsで近隣の地図を頭に入れていたので、なんとか軌道修正ができ、無事にたどり着くことができました。
今回、成田空港でWi-Fi機器のピックアップを忘れるという大ポカ！日本語ナビはありますが工事など不測の事態も考えられますので、Wi-Fiは借りていったほうが良いと思います。Google Mapsのオフラインマップも何故かうまく使うことができませんでした…トホホ。

ファンズワース邸のゲート


駐車場、他州のナンバーが多かったです

ナショナルトラストの管理となっています


ビジターセンター



ツアー開始の30分くらい前に到着、グッズ売り場を見たり、上映されているビデオを見たりしながら時間まで待ちます。見学時間が長いので、お手洗いを借りるのも忘れずに！

いよいよツアー開始。
ビジターセンターからファンズワース邸までは森の中を結構歩きます。
歩きやすい靴がお奨めです。








…いかがでしょうか。本当に、美しいですね。

比較のために、グラスハウスの写真を…


グラスハウスが無骨に見えてきてしまう、この不思議（笑）。

ファンズワース邸が敷地から浮いているからなのか、白と黒の色の違いか…
グラスハウスはフィリップ・ジョンソンの自邸だからか、ファンズワース邸が女性施主の為の住居だからか…貴婦人のような、気品ある、それでいて軽やかな感じ。
見るものにため息をつかせるような、素晴らしい雰囲気を持った住宅でした。

グラスハウスとはちょっぴり因縁深いファンズワース邸ですが、私個人の勝手な意見としては、ここはミース先生の圧倒的勝利！でした。

ツアーは10名ほどの見学者にひとりのガイドさんがつき、非常に細やかに説明してくれます。そのためかなり時間がかかりますので、オヘア空港からシカゴのダウンタウンから行く場合、余裕を見て丸1日はファンズワース邸の見学にかけるつもりで計画すると良いと思います。

室内の写真はまた次に続きます。
（吉村順三先生設計の「大正屋」レポートの続編もまだでした…すみません！）