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自然・人・建築の、様々な関わり方を重要視したことは、アアルトもRCRも共通しています。 アアルトの建築は、土地の自然の風景、光や風を取り込み、人に寄り添ったデザインが細部にまで及びます。 今回のアアルト展も「もうひとつの自然」というタイトルでした。 そして、RCRは、さらにもっと俯瞰した視点から、風景さらには世界の一部として建築をとらえているように思います。 RCR展のタイトルは「夢のジオグラフィー」でした。 RCRは、鉛筆や水彩のドローイングから設計のイメージを積み上げていき、模型はほとんど作らないそうです。設計のプロセスに水彩のドローイングと聞いて、はじめはなぜなのかわかりませんでした。 しかし、考えてみると、私たちが実際の建物を見る時の感覚は、図面や模型よりドローイングに近いかもしれません。 外部から建物を見る時は必ず、なんらかの風景の一部として目に映ります。光と影、風、霧、湿気、温度、、、常に時間とともに変化する空間のなかにあります。建物も人も、環境と切り離して存在することはあり得ません。私たちが知っているのは、刻々と変化する風景と建物の「印象」です。 そして内部に入ったら、五感を通して、自分を包むその全体として感じることになります。建物は自分と切り離されたオブジェクト(対象物)としての存在ではなくなります。 図面や模型は、頭で理解して初めて表現できるものです。 美しいもの、心に響くものを目にした時の感覚は、頭で理解するというよりは、五感全体を通して感じるもの、具体的に形にするのが難しいものではないでしょうか。 RCRがドローイングからイメージを創っていくというのは、建物を対象物としてではなく、変化する時間・空間の一部として、五感で感じる印象の一部としてとらえる視点ゆえなのかもしれません。
by k2_plan
| 2019-04-24 16:24
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