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皆さん、こんにちは。 10月18日-19日に事務所の研修旅行として青森県へ行ってきました。 JIA(日本建築家協会)の全国大会が青森の弘前で開催されることに併せて、今年は青森・弘前・十和田を周遊しました。 行きは羽田発、青森行の飛行機を利用しましたが、この日の朝の東京は雨でしたが、東北方面は素晴らしい晴天で、上空からは美しい紅葉の山々を眺めることができました。遠景の山が紅葉でほんのり赤く染まっています。遠くから眺める紅葉もいいものですね。 ![]() ![]() 青森空港から車で移動し、三内丸山遺跡と青森県立美術館を見学しました。 三内丸山遺跡は日本最大級の縄文集落跡で、柱や墓穴等の遺構が保存され、竪穴住居や高床倉庫などの復元を見ることができます。 ![]() ![]() 特に大型掘立柱建物は直径2m高さ約15mという巨大な建造物が復元されており、実際に近くで見ると壮観で、圧倒されました。当時の人は人力だけで木材を運んでくみ上げたわけですから驚きです。 ![]() ![]() 三内丸山遺跡からすぐのところに青森県立美術館があります。 写真で見ると真っ白な外壁にイルミネーションが映え、明るいイメージを持っていましたが、実際に近づくと白く塗装されたレンガの継ぎ目が見え、何となく、ずっしりと積み重なる雪の厳しさも連想させます。 この美術館は青森県出身の奈良美智さん作の「あおもり犬」でも有名です。 ![]() この美術館の建物の構成は隣接する三内丸山遺跡の発掘現場に着想を得ているそうですが、この「あおもり犬」も地中から発掘されたような配置ですね。さらにこの地方の雪に閉ざされる厳しい冬の閉鎖的な風土も表現しているようです。美術館の建物と展示作品が一体化して、この場所でしか体感できない空間を実現させています。 写真では正面からしかわかりませんでしたが、背面から見た時の肩のあたりのフォルムが、ずっしりと何かを耐えているようで、何とも言えず印象的でした。 ![]() ![]() ![]() 今年のJIA建築家大会は「津軽からの再生―生きつづける近代建築とまちづくり」というテーマで弘前で開かれました。
江戸時代に弘前城を中心に城下町として栄えた弘前は、明治以降も政治、文化、軍事の中心となり、西洋建築を取り入れた近代的な建物が建造されました。 現在も、江戸以前から引き継いだ弘前城や武家屋敷、寺院群などと、明治以降の擬洋風建築、戦後のモダニズム建築などの歴史的建造物が層をなして保存、活用され、まちづくりの中心になっています。 江戸以前の歴史の土壌の上に明治以降の歴史があり、歴史的建造物が保存され、それらを活用したまちづくりを行っている地方都市のひとつです。北陸の金沢などもそうですが、お城を中心に美術館や大学、図書館などの新しい文化施設が加わり、観光だけでなく市民参加のまちづくりに力を入れている点で共通点があり、これからの地方都市の方向性の一つとして注目したいですね。
by k2_plan
| 2019-10-21 17:58
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