道の駅「保田小学校」

みなさん、こんにちは。
東京都新宿の本多建築設計事務所です。

先日、千葉の房総半島は鋸南町（きょなんまち）にある「道の駅　保田小学校」の見学へ行ってきました。
ここは2014年に廃校となった町立保田小学校の建物と敷地を活用した「道の駅」で、今ではこの地域の観光の要所として、とても賑わっています。

もとは小学校の校舎、体育館、グラウンドといった施設ですが、それぞれの空間の特長を汲み取りながら、新しい機能、用途の空間として再生させています。

各教室はレストラン、カフェ、宿泊施設などに、体育館は産直品の市場（マルシェ）、グラウンドは駐車スペース、その他にもイベントスペース、ギャラリー、温泉施設など、地域の人も観光に訪れた人も、大人も子どもも楽しめる場所が用意されています。
ところどころに、今は懐かしい黒板や木製の棚、机、いすなどを残し、昔の小学校の雰囲気を感じられるテーマパークのような場所でもあります。過去と現在が交錯する不思議な空間ですね。
廃校というのは寂しい出来事ですが、本来の用途では使われなくなった建物が別の形で現在によみがえり、地域活性化の中核になっています。

一度は利用価値のなくなった既存の建物でも、多様な視点からのアイデアや工夫次第で新たな可能性が開けることを感じました。