最新の記事
以前の記事
2024年 09月 2023年 04月 2023年 03月 2022年 09月 2022年 04月 2022年 03月 2021年 07月 2020年 12月 2020年 10月 2020年 08月 more... 記事ランキング
カテゴリ
その他のジャンル
画像一覧
|
みなさん、こんにちは。 季節は夏から秋に移り、東京もずいぶんと過ごしやすくなってきました。 爽やかな風と光に誘われて、外へ出かけたくなる季節です。 私たちは渋谷区にある公共トイレの見学に行ってきました。 トイレの見学?と思いますよね。 今、渋谷区では区内17か所の公共トイレを新しく生まれ変わらせる「THE TOKYO TOILET」というプロジェクトを行っています。国内外で活躍している建築家やデザイナーが各トイレのデザインを担当し、現在までに7か所のトイレが完成しています。 全体の形は、多目的トイレ、女子トイレ、男子トイレの3つのボックスが並んだシンプルなもの。でも、なんと、中が透けて見えるガラスの箱なのです。それぞれ薄いグリーンやブルーの色がついたガラス張りで、人が入っていないときは外からも中の様子が見えます。 女子トイレの中に入ってみました。 鍵をかけると不透明になり、中は見えなくなります。写真の右端が使用中の状態。色はクリアなセロハンから柔らかなパステルカラーに変わる感じです。写真で見るといろんなものが映り込んでいますね。電圧のオン・オフで透明・不透明になる特殊なフィルムを使用しているそうです。 トイレの中は空間的にもスペースに余裕があり、外部との境界はガラスなので、トイレらしからぬ(?!)開放感があります。隣のトイレとの境は一面が鏡になっていました。真ん中の女子トイレは両側が一面の鏡なので、いっそう不思議な感覚を覚えます。こんな非日常的なアートな空間で用を足していいのかと、少し戸惑ってしまうほどです。 見学したのは日中ですが、夜に撮影された写真を見ると、行燈のように色ガラスを通した優しい光を放ち、いっそうデザイン性が際立ちます。 中が見える透明トイレ、斬新な発想と現代の技術によってできた新しいトイレのアイデアですね。これまで公共トイレというと、汚い、危険、入りたくない、というイメージがありましたが、外から見えることで清潔さや安全性を保つことにつながります。 何よりも、トイレでありながら現代アートの作品のようなものが街中にあるのはいいですね。私たちの目を楽しませてくれて、街の雰囲気も良くなる気がします。プロジェクトによって実現できた一つの実験ですが、トイレという建築の既成概念を開放させる試みとしておもしろいと思いました。実用的に公共空間に必要なものだからこそ、デザインを工夫することで、感性的にも人の心を豊かにするものが増えるといいなと思います。
by k2_plan
| 2020-10-12 14:55
| スタッフのつぶやき
|
ファン申請 |
||