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みなさん、こんにちは。 新宿区の本多建築設計事務所です。 みなさんは「ヤングケアラー」という言葉をご存じでしょうか。 障害や病気などで家族にケアを要する人がいる場合に、その介護や見守り家事や兄弟の世話などを行っている子どものことをいいます。 家庭内のことのために気づかれてないケースも多く、子ども自身は追い詰められて自ら声をあげられないことがよくあります。 そのため実態が明らかになってきませんでしたが、昨年度の国の調査では中学生の17人に1人に上ることが明らかになったそうです。 一刻も早い支援が必要な状況ですが、国や自治体の福祉・教育行政では支援の体制が進んでいません。 そんななか、緊急の支援が求められる実態に目を向け、自分たちの力でヤングケアラーを支援しようと活動している民間団体があります。 先駆けてヤングケアラーの支援事業を始めたNPO団体の一つが、今春、新宿区内に福祉施設を開設するに当たり、その改修の計画からお手伝いさせていただき、設計・監理を行いました。 ここは障害のある子どもの短期入所、一時入所施設で、子どもの自立を助ける支援とともに、日々介護を担っている家族の就労や休息をサポートしています。 それに加えて、問題となっているヤングケアラー、特にこころの病をもつ親の子どもを対象とした相談や日中の居場所、宿泊もできる場としての事業を行っています 。 先日、NHKのニュース番組でもヤングケアラー支援の取り組みとしてこの施設が紹介されました。 新宿区でこのような施設が開設されることは、地域にとってもとても意義のあることで、一般の人がヤングケアラーへの支援に目を向けるきっかけにもなると思います。 今回の改修設計では、建物の耐震診断を行ったうえで、耐震補強の設計を行い、それとともに福祉施設として使うためのリフォームの設計を行いました。 障害をもつ子どもたちが利用し宿泊する施設であることから、死角を作らない、段差を少なくするといった安全面はもちろん、ケアをする人の利便性、自然光や通風を考えた快適性など、配慮するポイントがたくさんあります。 NPO団体の方から具体的なお話を伺いながらリフォーム案を提案し、プラン修正を重ね、一緒に計画していきました。 その工事が完了し、無事開所されるに至り、テレビでも紹介された様子を拝見し、このような意義のある施設のお仕事をさせていただけたことを嬉しく思いました。 お世話になった関係者の方々に感謝するとともに、この経験を活かして今後も機会があれば福祉事業に貢献できる仕事をしたいと思います。
by k2_plan
| 2021-07-13 10:57
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